SBIが「ビットコイン/XRP ETF」を組成へ、リップルのステーブルコイン「RLUSD」も年内取り扱いを目指す：第1四半期決算報告会 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

SBIが、ビットコイン（BTC）とエックス・アール・ピー（XRP）を組み入れたETF（上場投資信託）の組成へ動いている。またリップル（Ripple）が発行するステーブルコイン「RLUSD」の年内取り扱いや円建てステーブルコインも視野に入れている。

SBIホールディングスは7月31日、2026年3月期第1四半期の決算説明会を開催した。収益（売上高）は、4431億8900万円。前年同期の3305億4100万円から34.1％増、過去の第1四半期との比較で過去最高となった。税引前利益、親会社所有者に帰属する四半期利益も同様に過去最高を更新した。

セグメント別では、金融サービス事業、PE投資事業は収益（売上高）、税引前利益とも過去最高（過去の第1四半期との比較）となったが、暗号資産事業は収益（売上高）が110億6000万円、前年同期の186億3000万円から40.6％減、税引前利益は▲5億3100万円となった（前年同期は13億5700万円）。

ただし、傘下の暗号資産取引所（SBI VCトレード、BITPOINT）では、口座数が増加しており、2025年6月末は170.6万口座、1年前の88.9万口座から91.9％増加した。決算報告のプレゼンテーション資料には「証券・銀行とのシナジーにより口座数の更なる増加を実現し日本一の暗号資産交換業者を目指す」とある。

「SBI・ビットコイン/XRP ETF」組成へ

注目は、資産運用事業において、ビットコイン、XRPなどを組み入れた暗号資産ETFの組成を予定していることだ。資料には「SBI・ビットコイン/XRP ETF」という名称が記されていた。

5月に行われた2025年3月期の決算報告会では、すでに「暗号資産を組み入れた投資信託を準備中」としており、今回はその投資信託が＜商品案1＞とされ、さらに暗号資産ETFが＜商品2＞として加わった形だ。

CoinDesk JAPANでもお伝えしているように金融庁は、暗号資産の位置づけを「決済手段」から「金融商品」に移行させることを含めた「暗号資産に関する制度のあり方等の検証」を進めている。

同じ7月31日には、金融審議会のもとに設置された「暗号資産制度に関するワーキング・グループ（WG）」の第1回会合が開催された。

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WGでの議論を受けて、年内にも報告書がまとめられ、最短では来年の通常国会での審議が視野に入る。暗号資産が金融商品と位置づけられれば、暗号資産ETF組成に向けたハードルも低くなる。

ドル建て・円建ての2種のステーブルコイン

また暗号資産事業では「ステーブルコインを中心に積極的に事業展開を推進」とあり、特に「SBIグループはドル建と円建の2種のステーブルコインで事業展開を目指す」と記されている。

ドル建てステーブルコインとしては、SBI VCトレードが国内第1号の電子決済手段等取扱業を取得。すでに米サークル（Circle）が発行するUSDCの取り扱いを開始している。

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プレゼンテーション資料には、さらにリップル（Ripple）が発行する「RLUSDについても今年度中の取扱い開始を目指す」とある。

また、円建てステーブルコインについては「将来的に、SBIグループの証券・銀行機能と接続することでステーブルコインを軸に様々な金融サービスの提供を検討」としている。

国内発・円建てステーブルコインは今年度の登場が期待されているなか、SBIがUSDCに加えてRLUSDを、さらに円建てステーブルコインの事業展開を打ち出したことはステーブルコインの普及のみならず、Web3マスアダプションに向けて大きな追い風となりそうだ。