老舗プライバシープロジェクトHorizenがBase Layer 3へ転換、「コンプライアンス選択型プライバシー」という新たな分野に賭ける

【チェーン記事】2017年からプライバシーに取り組んできた老舗プロジェクトHorizenが、最近大きな方向転換を遂げました。

彼らは元々のメインチェーンとEONサイドチェーンを両方とも廃止し、現在は全体をBase上に移行してLayer 3として稼働しています。つまり、Baseという基盤インフラの上に、プライバシー専用のネットワークをもう一層構築するということです。今回のリニューアルで特に注目すべきなのは、「コンプライアンス選択型プライバシー」というコンセプトを打ち出した点です。無条件に匿名化するのではなく、地域ごとの規制要件に応じてカスタマイズ開示ができる仕組みです。

トークンZENも再発行されており、現在はすでにBaseチェーン上で流通しています。いくつかの大手取引所やコンプライアンスプラットフォームにも上場しました。プロジェクト側も資金投入に積極的で、今後5年以内に1億ZENを開発者インセンティブとして用意し、金融・ギャンブル・ソーシャルの3分野のプライバシーアプリ開発を重点的に支援する方針です。

このアーキテクチャ設計はかなり賢いと言えます。モジュール化された構造により、各司法管轄ごとに柔軟にコンプライアンスパラメータを設定できます。プライバシー保護が必要でありながら規制も遵守しなければならないユースケースにとって、確かに有効な解決策です。今後のエコシステムの発展に期待したいところです。